単なる管理人の覚書。2020年12月時点での諸元比較。
両車基本的な数値はほぼ同一なので違う部分のみをピックアップしてみる。
1.ギア比
ハイゼット | キャリイ | |||||
総変速比 | 変速比 | 変速比 | 総変速比 | |||
Lo | Hi | Hi | Lo | |||
48.216 | 27.057 | 4.059 | 1速 | 5.106 | 26.168 | 44.748 |
28.378 | 15.925 | 2.389 | 2速 | 3.017 | 15.462 | 26.440 |
19.434 | 10.906 | 1.636 | 3速 | 1.908 | 9.779 | 16.721 |
11.879 | 6.666 | 1.000 | 4速 | 1.264 | 6.478 | 11.077 |
8.814 | 4.946 | 0.742 | 5速 | 1.000 | 5.125 | 8.764 |
1.000 | 副変速比(Hi) | 1.000 | ||||
1.782 | 副変速比(Lo) | 1.710 | ||||
6.666 | 最終減速比 | 5.125 | ||||
よく車の比較するとき、ギア比を変速比だけ見て比較しているのをよく見聞きするけど、あれで分かるはずがない。変速比×最終減速比の結果で比較しないとハイギアかローギアか、オープンかクロスかなんて比較のしようがないからね。
さて、Hiモード時は燃費の観点からハイギアードの方が有利、Loモード時は積載時の登坂能力の観点からローギアードを有利と見る。その結果、赤字が有利部分。
これをベースにエンジン回転数毎(2000rpm時と5000rpm時)の速度を計算すると
BSのRD-604 145R12 6PRの外径: | 541mm | |||
エンジン回転数 | 2,000rpm | |||
ハイゼット | キャリイ | |||
時速(Lo) | 時速(Hi) | 時速(Hi) | 時速(Lo) | |
4.2 | 7.5 | 1速(Km/h) | 7.8 | 4.6 |
7.2 | 12.8 | 2速(Km/h) | 13.2 | 7.7 |
10.5 | 18.7 | 3速(Km/h) | 20.9 | 12.2 |
17.2 | 30.6 | 4速(Km/h) | 31.5 | 18.4 |
23.1 | 41.2 | 5速(Km/h) | 39.8 | 23.3 |
エンジン回転数 | 5,000rpm | |||
ハイゼット | キャリイ | |||
時速(Lo) | 時速(Hi) | 時速(Hi) | 時速(Lo) | |
10.6 | 18.8 | 1速(Km/h) | 19.5 | 11.4 |
18.0 | 32.0 | 2速(Km/h) | 33.0 | 19.3 |
26.2 | 46.8 | 3速(Km/h) | 52.1 | 30.5 |
42.9 | 76.5 | 4速(Km/h) | 78.7 | 46.0 |
57.8 | 103.1 | 5速(Km/h) | 99.5 | 58.2 |
エンジン性能を無視してギア比の側面だけで登坂能力を見ればハイゼット有利。燃費面ではキャリイ有利。
2.エンジン性能
ハイゼット | エンジン | キャリイ |
46 | 最高出力[PS] | 50 |
6.1 | 最大トルク[Kg・m] | 6.4 |
19.0Km/l | JC08燃費 | 19.6Km/l |
エンジン性能ではキャリイの方が出力、トルク共にハイゼットを上回る。
3.寸法、その他注意事項
ハイゼット | キャリイ | |
810 | 車両重量(Kg) | 740 |
660 | 荷台床面地上高(mm) | 650 |
3.6m | 最小回転半径(m) | 3.6m |
2速以下限定 | 4Lモード時ギア制限 | なし |
R、1速のみ | Diff Lock有効 | 30Km/h以下 |
標準 | リーフ増し(4枚) | オプション |
LEDバージョンあり | ヘッドライト | ハロゲンのみ |
車は軽いに限る。最近の車は重すぎ。荷台床面地上高は重い巣箱を載せるには1cmでも低い方が良い。最小回転半径は同一数値ではあるが、実車検証ではキャリイの方が30cm~40cm程度小回り利く様だ。4Lモード時にギア制限はない方が良い。スタックから脱出する際、前後揺返しを使うことがあるが、その場合ハイゼットの仕様を見るとDiff Lock解除されてしまうのではないか?
リーフ増しはオプション選択したら同等。ヘッドライトのLEDバージョンは魅力だがバルブ交換はできない。(タブン無いとは思うが)万が一球切れしたらユニット毎交換で高額。明るさもメーカー品なので社外バルブ程の明るさではない模様。これ以上明るくも暗くも色味の変更も何もできない。交換・選択肢の多さならハロゲン仕様のキャリイ。
4.安全性能
ハイゼットはスマートアシストIIIt(SAIIIt)、キャリイはスズキセーフティサポートを選択できる。これらの安全機能付き車の場合。
夜間の人検知はキャリイのみ。
前後誤発進抑制機能はハイゼットの場合AT車限定でMT車には付いてない。キャリイはMTでも有効(と思う)。
オートライトはハイゼット、キャリイ共に付いているが、ハイビームアシスト機能についてはキャリイのみ。
キャリイの場合、4Lモードに入れるとスズキセーフティサポート機能が自動的にOFFになり、4Hに戻すと自動的にONに戻る様だが、ハイゼットにはそういった機能が無い模様。
総評
ギア比、エンジン性能を総合してみると走行性能に関しては両車互角。
寸法、その他注意事項の観点ではキャリイの圧勝。
特に4Lモード時のギア制限がない点、Diff Lock解除がギアに関係ない点で軽トラ最強の座はキャリイとして差し支えないと思う。