オオスズメバチ コガタスズメバチ

西洋ミツバチは1週間に1回程度、内検という作業を行います。
女王蜂は健在か、産卵は順調か、貯蜜や花粉はあるか、スムシやダニなど害虫は付いていないか・・・等々確認していく作業を内検と言います。この時期はスズメバチ対策も重要ですね。
本日内検してきたところ、全体でスズメバチ捕獲器にオオスズメバチ1匹とキイロスズメバチ5匹が掛かっていました。

内検中もスズメバチが何度か巣箱周辺を飛行していましたので捕獲してねずみトリモチにくっつけておきました。

スズメバチを生きたままくっつけておきますと、救助信号ならぬ仲間の応援を呼ぶ匂いを出すらしく、近くに来たスズメバチはミツバチの方には行かず、スズメバチの方に吸い寄せられてくっつき、被害を少なくできるんだそうです。
効果の程は・・・どうなるでしょう。

さて、写真にあるねずみトリモチにくっつけたスズメバチですが、実は2種類のスズメバチです。写真下段の2匹はいずれもオオスズメバチ、写真上段の2匹はいずれもコガタスズメバチです。
この2種類のスズメバチは体長こそ違いますが見た目そっくりなスズメバチでして、当然オオスズメバチの方が大きいのですが飛んでる時にはどっちなのか判別するのは難しいです。(飛び方と羽音は確かに違うと言えば違うのですが。)

最も確実な判別方法はアゴの付け根(頭楯(とうじゅん)というらしいです。)の形を見れば一発でわかります。
コガタスズメバチのそれは、なんといいましょうか・・・突起が波々・・・です。一応3つということらしいですが。

一方のオオスズメバチは突起が2つです。こっちの方が突起という意味がわかりやすいですね。

アゴの付け根のところの形がW型になっているの・・・わかりますか?

蜂場

我が蜂場です。
写真右手は大木の木陰になるのですが、左手は何もないので遮光ネットで暑さを防いでいます。
蜂場は山の中腹、左右を稜線に囲まれた窪地の様なところにあります。
麓のため池の周りには桜が植わっており、山の頂上にも桜が植わっています。
麓の桜と山頂の桜の開花と散る時期が概ね2週間弱のタイムラグがあるので、今年の春はあわよくば桜の蜜でも採蜜できないか・・・と思っていたのですが、蜜蓋が少し掛かった程度の時に山頂の桜が終わってしまい、その上その後の蜜源となる花も少なかった様で、半分くらいは蜂の食料になってしまいました。
半分ほど食べられてしまった桜の蜜ですが、その後菜の花などの蜜が入って、採蜜した春の蜜はとても香りがよく、ものすごく上品な甘さの蜜が取れました。

一度桜満開の時期にポカをやりまして、仕切り板の位置を戻すのを忘れていたらしく、巣板と仕切り板の間に空いた丁度巣板1枚分の間隔に無駄巣を作られました。

この無駄巣に貯まったソメイヨシノの蜜を食べてみたのですが、とんでもなくうまかったです。うちの家内は感激しまくって「こんなにおいしい蜂蜜食べたことない。感激した。」と何度も言っていました。
元々ソメイヨシノは蜜の出が少ないらしく、よくある桜の蜜というのは山桜の蜜なんだそうですが、なんとかソメイヨシノの蜂蜜が取れないか・・・そんなことを考えています。難しいんだろうなぁ。

スズメバチ襲来の季節?

いよいよ西洋ミツバチ受難の季節がやってまいりました。
そう、スズメバチ襲来の季節です・・・・が、今のところあんまり来てないみたいです。
スズメバチには何種類かいますが、最も被害甚大なのはオオスズメバチです。
襲撃の発見が遅れるとまず間違いなく西洋ミツバチは全滅させられます。
それほど脅威のオオスズメバチなんですが・・・。

今年の春から初夏にかけてスズメバチトラップで蜂場のスズメバチを捕獲してきました。
スズメバチは春ころから飛び始めますが春から初夏に飛んでいるのは女王蜂で、晩夏以降に飛んでいるのはその子供たち(働蜂)なんです。
ですので、春から初夏にかけてスズメバチを1匹捕獲すると巣を丸ごと一つ駆除したことと同じことになります。

これは今年の5月初旬頃、スズメバチトラップにかかった大スズメバチ女王です。
インターネットなどで見ると、オオスズメバチの女王サイズは40mm~45mmとありますが、この写真のオオスズメバチ女王はなんと55mmありました。こいつがブンブン飛びまわっていたのを当時目撃していたんですが、あまりにデカくてなんか新種のスズメバチかと思いましたよ(笑)。

記録を見たところ今年の5月6日から7月15日までの間に合計40匹のオオスズメバチを捕獲したとなっていました。その他の種類のスズメバチは57匹捕獲しています。
その効果なんでしょうか?それともこれから本格的に襲撃される?

まあ、今年は梅雨の長雨がこちらでは続きましたので、そちらの影響の方が大きいのかとも思いますが。

8月に入ってから今までスズメバチ捕獲器に掛かった、あるいは飛んでいるのをたたき落としたのはまだ3匹です。

このまま何事もなく時が過ぎてくれると良いですね。

ダニとの闘い

ミツバチには様々な病気や天敵が存在しますが、今現在私が考えるに最も厄介で最も気をつけなければならないのは「ダニ」だと思っています。
ミツバチに付くダニは「ミツバチヘギイタダニ」というもので巣房の中の幼虫や蛹に寄生し、蜂の成長を阻害させるだけでなくちぢれ羽の奇形蜂を発生させます。
基本、巣房の中で寄生しますので、成蜂の体にとりついているのを発見した時には既にかなりの数のダニが繁殖しているとみなす必要があると思います。
これを見過ごすと、あっという間に群が全滅したりするのでとても怖い存在です。

先週、今年最後の夏蜜を採蜜しましたのでダニ対策として「アピスタン」を投入しておきました。
今日巣門のスズメバチ捕獲器を外してみると全群こんな風にダニの死骸が出ていました。
先週までの内検で蜂に取り付くダニは殆ど見られなかったのですが、実はこんなに居たんですね。。。

ポツポツと見える茶色の丸いのが「ミツバチヘギイタダニ」です。
巣門前で一生懸命旋風を起こしているかわいいハチのお尻と共に。

蜂の楽園

今年の7月上旬に撮った「マサキ」の花に集う蜂たちです。
何種類の蜂が写っているでしょうか?

中央にセイヨウミツバチ、その右にニホンミツバチ、その下にアシナガバチがいます。
実は画面左中央付近にスズメバチ(多分ヒメスズメバチ?)の顔がチラッと写っているのですがタイミング悪く花に隠れてしまいました